分からん、なにも……

オタク・レビュー

Ser Un peyjalero-The Birthday's Ignorance

f:id:SEXY_NERD_BITCH:20181127220003j:plain初めての音楽レビュー記事でなんつうニッチなモン書くんだことキモオタクはよ。と自分で突っ込んでるんですけど、まあこれからいろんなものをレビューしていくんで取り敢えず最初は慣れ親しんだものから行きます。


さて、このバンドですがチェコアバンギャルド系です。セル・ウン・ペイハレロと読みます。95年作。どこでこんなモン買ったか覚えてないが多分ザ█エルレコードだろ。ちなみに本国では廃盤になっているものをザビ█ルレコードがリリースしたとのことで本当にザビエ█レコードのことが分からなくなってきた。


内容はというと結構鋭いギターとレコメン系っぽいアンサンブルが大暴れするって感じなんですけど、このギターがまたチェコのプログ/アバンシーンにありがちな安っぽい鋭さがあって良い。機材が特殊なんかな?クラウトロックもライブ動画見ると結構見たことないアンプを使ってたりするし、そういうところに秘密がありそう。


全曲解説行きます。言い忘れていたがストリーミングでは聴けない。█ビエルレコードでCDを買い、俺のステージまで上がってこい。


01.Black Sheep

最初の音聞いて俺は「おお〜これだよこれ〜」と絶叫した後哭いた。それほど分かりみが強いのだ。ジャジャジャッ!ジャジャジャジャジャジャッ!くぅ〜ギターの音の安っぽいこと安っぽいこと。けど結構グルーブがシャープで、チャドがいた時期のザッパバンドのことも思い浮かんでくる(チャド、めっちゃ鋭いですもんね)。


02.The Garden

ギターとタムの音に導かれてホーンセクションが登場するんですが、その後すぐ力の抜けた女ボーカルが不思議な雰囲気を作り出す。そんでまた雰囲気が変わってそのまま終わる2分程度の短い曲。


03.In a Praline

パーカッションの気の抜けたような音が良い!金属っぽいギターも良いし、このイントロで最近のザッパフォロワーが好きな人はやられてしまうのでは。やっぱり力っ気ない女ボーカルがアクセントになるねぇ〜このバンドはこのボーカルが許せるかどうかで決まると思う。この曲も2分半ぐらいで短い。


04.The Fly

なんか竹みたいな(は?)シンセの音がチェコらしい遊び心を感じる。男の語りがいい感じ。突然がなり声を出すのもめっちゃチェコっぽい。こういう展開チェコアバンだとマジでよくあるから。ちょっとずつアンサンブルが盛り上がるも底にある不気味さは変わらず進んでいきます。


05.Vadim

鎮魂歌っぽいイントロ!本当にチェコアバンはなんでもやるねぇ!Sto muchとかもアホだけど色々やるよね。で、展開していってUnivers Zeroっぽくなります。これはUnivers Zeroだよ。完全に。お経みたいなボーカルが入ってきて例によって例のごとく安っぽいギターも入り、完全にジャンル分け不可能な音楽に……ベースソロが結構技巧派。こういう音楽ってテクニックなきゃグチャグチャになるもんねぇ。盛り上がり方がちょっとZEUHL系っぽいかも。


06.Paradox Y

ボーカル〜!ボーカルの力の抜けようが素晴らしい。寝てんじゃねえのか?どこか1stの頃のMr. Bungleっぽい、サックスと刻みギターで盛り上がっていく方法を取ります。こういうのは最高だ〜!俺が首相になったらこういう音楽以外禁止する。


07.Games of Delusions

明るい、というよりクリスマス感すら感じる。その雰囲気を保ったままギターソロへ。そして来る!来る!来る!ホーンが来て一気にアバン色が強まる。そのまま終わる。


08.The Birthday Party

Loomingsっぽい。Loomingsあまり聴いてないが……歌詞にBirthday's Ignoranceとかあるしアルバムの中心になる曲でしょ。東欧っぽいメロディが堪らない。チェコ人の怒鳴り方って特徴があって、どこか頼りない印象。


09.Rosemary's Ban

落ち着いた始まり方をするけどガチャガチャとしたギターが全てをぶち壊す。Yugenとかギターのフレーズこんな感じじゃなかったっけ?後半はDevil Dollみたいに演劇チック。


10.Shiza

特に言うこと無し。一番落ち着いて聴きやすい曲といえばそうなんだけど、普通すぎる……


11.Caroline

なんか始まりそうな雰囲気。これは2ndの頃のMr. Bungleっぽさがある。声もちょっとパットンっぽいかも。意識してる?雰囲気は良いけど他の曲が圧倒的に印象的すぎてイマイチに感じる人多そう。


12.Trotta

微妙な曲が続いたところで最後に凄いのが来た。落ち着きのないリフとマーチっぽいドラムがずっと続く。ハードロックが持つ肉体的なかっこよさを感じる。そのままリフが続き、綺麗にアルバムを締めくくる。


とまあこんな感じです。ギターが安っぽいとか言ってるけどそれは愛ゆえの……ほら、好きな人には意地悪したくなるじゃん。これはチェコアバンで一番ヤバいやつだと思います。メルカリにいろいろ出品してるけどこれは出す意志がない。